刹那的だからいいのかも

箱根駅伝を2日間にわたってTV観戦した。
1区から展開がコロコロ変わって、どきどきしながら見ていた。今年は、全く予想にあがっていなかった亜細亜大学が総合優勝をおさめた。1人1人の力は決して突出したものはなかった。往路優勝(順大)も復路優勝(法大)もしていない。それでも勝ててしまえるのが不思議なんだろうけども、10以上の力になったからだろう。
「駅伝がマラソンをダメにした」という本を帰省前に立ち読みしていたのだけども、それを確認したくなったというのもあった。確かに、ここずっと男子マラソンの停滞ぶりは言われ続けているからだ。箱根で活躍した選手がマラソンで活躍しないなんて言うのも当たり前になってしまっている。昨年の福岡国際マラソンでようやく藤田敦史選手(駒大出身、富士通)が復活を遂げたが、それも何年ものブランク後だ。
2日間のレースを見て、やっぱり長い目で世界をめざすのなら箱根は出ない方がいいと確信してしまった。箱根に出るために無茶な練習を重ね、故障を起こしてしまう選手が多すぎるのだ。その上、バーンアウト現象を起こしてしまうのだ。「世界に通用する」と言われた有力選手が何人世界に羽ばたけずに消えていったことだろうか。
それでも、箱根に魅せられてしまうのは、「学生の間にしかできないこと」だからだろう。箱根を走ったからと言って、実業団のチームに入れる訳ではない。陸上は箱根限りという4年生選手もいる。そう、走る選手から切なさを感じるのだ。